2015年2月18日に、日本共産党埼玉県議団に同行して、千葉県匝瑳市でソーラーシェアリング農法を実践している農場の視察を行いました。

農地の上に建設用足場を架設し、その上に通常のパネルより細いソーラーパネルを設置する事により、営農に必要な太陽光量を確保しつつ、太陽光発電を行えるという新しい農業の取りくみです。

私は、当初営農に必要な太陽光量をまかなえるのかが心配でしたが、実は農作物には光飽和点というものがあり、日光に当たりすぎるのも実は良くないケースがあるという説明を受けておどろきました。

サトウキビやトウモロコシなど一部を除いては、66%程度の光量があれば、どんな作物でも農作物には影響をせず、太陽光パネルで土中の水分蒸発が減る事によって、むしろ品質が向上する事もある。ご近所の農家の方が通りかかるたび、この畑の作物は良く育っているねと驚かれる事もあるそうです。

この畑の場合、架台作成、太陽光パネル設置なども自分たちで行ったため、1反(約1000平米)当たり1200万円で施工出来たため、農業収益の数倍の売り上げがあり、年間100万円程度の収入が見込め、設備費用も約12年で償却できるとの事です。

農業を続けていく上で重要な収益の向上と自然エネルギーによる発電が共に望める新しい取り組み。このような取り組みが全国に大きく広がる事を願っております。
なお後日談ですが、埼玉農民連でも本取り組みについて大きな関心を寄せており、近く見学を予定しているそうです。

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(写真)市民エネルギーちば合同会社の方から説明を受ける、日本共産党埼玉県議の村岡さん(左)

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(写真)ソーラーシェアリングシステム概観

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(写真)説明を聞く参加者達

NPO法人埼玉自然エネルギー協会 会員 木 下  卓