平成29年4月8日~9日、市民電力連絡会主催の福島復興再エネ探訪ツアーに参加してきた。往復とも「てんぷらバス」(食用廃油を燃料として走るバイオ燃料バス)の利用である。
主な行程は、初日の8日は津波や原発事故で甚大な被害を受けた浜通りの浪江町と南相馬市の小高区、原町区。小高区は2016年7月に避難指示解除、浪江町も2017年3月末に一部がやっと避難指示解除になったが、なお多くのところが帰還困難地域となっている。その浪江町と小高区をバスで見学してまわった後、原町区のえこえね南相馬のソーラーシェアリングを見学。夜は原町区の農家民宿いちばん星に泊まり、交流会。2日目は川俣町のKTSE合同会社が取り組むソーラーシェリング、伊達市霊山町の福島農民連が取り組む発電所、飯舘村の飯舘電力による伊丹沢発電所等を見学した。
いずれも駆け足での見学であったが、津波と原発事故で故郷を奪われ、いまなお帰還、定住・営農もままならない人たちが少なくないなかで、農業の復興と地域の再生を目指して自然エネルギーに取り組む人たちのお話を直接聞くことができ、有益で感銘深かった。今回お聞きした自然エネルギー(太陽光発電)の取り組みは農家ないしは農家が関わる組織が主体となったもので、農地を活用した太陽光発電、とくに「半農半電」、「半農半エネ」という言い方もされるソーラーシェアリング(「営農型発電」)が多かった。そこには農業を再生するための太陽光発電、いずれ農業に復帰するときに備えての太陽光発電という狙いもこめられていた。
以下そうした取り組みの一端を簡単に紹介したい。

平成29年7月12日
理事 田畑 保

(注)詳細な報告は、こちらに掲載しています。